結婚相談所物語

彼が饒舌になった訳 PART1

お喋り好きとか口数が少ないとか、


それはその人の持ち味であって、


どちらがいいとか悪いとかというものではありません。


言葉数とコミュニケーションの手段としての言葉とは違う次元のこと。


だけどコミュニケーションも破綻するほど極端に口数が少なければ、


言葉の存在意義がなくなってしまいます。


彼はその存在意義を考えさせられるほど寡黙な男性でした。




彼は母親入会の会員でした。


母親が息子に内緒で入会するということはよくあることです。


そして、知り合いのお嬢さんに会ってみない?


と切り出すとしぶしぶでも会ってみようかとなるものを、


結婚紹介所で紹介してもらったから、


となると受け付けないということもままあることです。


ですから彼も、


母親の知り合いの紹介という設定で何度かお見合いをしました。


しかしそれが毎回いけません。


眉目秀麗、学歴申し分なし、しかも家業に入って次期後継者。


ですから人気はあるのですが・・・

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マリッジ・コンサルタント 山名 友子