結婚相談所物語

子育ての仕上げ 前編

親として子育ての最後の仕上げは


何と言っても子供の結婚。


本人同士の問題という人もいるけれど


私はそうは思わない。


大義をかざして後で悔やみたくない。


子供三人、長男と末の娘は何とかうまくいった。


残るは真ん中の長女。


薬剤師という道を選んだおかげで


大学からほぼ女性だけの社会に放り込まれてしまった。


用心はしていたけどもうタイムリミット、


ここは母親が動くべき、


そう思い切った。


今はそれで本当に良かったと思っている。


結婚相談所、といっても私には


ネットのことはよくわからない。


だから自分が理解できるという視点で


選んでいくと自ずと絞り込まれた。


相手の職業は、娘が薬剤師なので


やはり薬剤師がいいだろう。


すると本当に薬剤師を紹介される。


年齢差6歳は許容の範囲と思おう。


彼の出身大学が私たち夫婦と同じであることに


縁を感じる。


なかなか滑り出しは好調に思えた。


その時ふと家族構成に目が止まる。


あら、お父さんは開業しているお医者さん?


ではなぜ彼は医者にならなかったのだろう。


なぜ跡を継ぐ道を捨てたのだろう。


次回の話を読む


マリッジ・コンサルタント 山名 友子