結婚相談所物語

母の想い~PART2

余命もわずかという診断。


嘘だろうと思っていたけどお袋も察したのだろう、


急に嫁をもらえとしつこく迫り出した。


お前だけが気がかりだ、と。


そう言われても急に拾って来られるものでなし。


するとお袋は、


結婚相談所に登録したから


行って嫁さんを見つけて来なさいと言った。


いつの間にそんなことをしたのか。


いよいよベッドから起き上がれなくなっても、


結婚相談所と電話で僕のことをあれこれ話していたそうな。


あっけなくお袋が他界し、


それでも3人の姉貴たちのお陰で親父と僕は不自由しなかった。


ただお袋のいない空虚さは埋まらなかった。


1人でソファーに寝そべっていると、


僕に向かって小言を言いながら


忙しく用事をしていたお袋を感じて堪らなかった。


お袋のいない今となっては嫁をもらう気にもならない。


ただ仕事だけはした。


夜勤の時の方がかえって気が紛れていいから、


あえて買って出た。


結婚相談所からも時々連絡が入る。


病身を押して手続きをしてくれた


お袋の気持ちに素直になれる時だけ、


サロンに出かけて言われるままに紹介してもらった。


相手と話をして楽しい時もある。


だけど結局僕がダラダラするので、


夜勤のあるお仕事の方とは、


とか何とか理由をつけて断られる。


小姑が3人もいることだし仕方ないか、


と僕も深入りしない。


それでもまた結婚相談所から連絡がくる。


いい加減放置してくれても良さそうなものを、


お母様からくれぐれもと頼まれたので、


とこれまたお袋のようなアドバイザーが僕の世話を焼く。


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大阪(事務局) マリッジコンサルタント 山名