結婚相談所物語

山よりも高く~PART2

ところが、いざ交際となると


必ず暗礁に乗り上げるのです。


母親という暗礁に。


やれ年回りが悪い、干支が悪い、


四柱推命がどう、字画がどう、


と次から次へとこだわります。


息子の幸せな結婚を望むにしても、


これでは息子を縛り付けるだけ。


彼もまったく母親の言いなりでした。


長年母親の愛という激しい情で抑圧されてきた彼は、


もはや自分の意思すら持ち得なくなっていたのです。



彼の月日が徒に過ぎるばかり、


良縁から益々遠のくばかりです。


母親が満足する女性などなかなか見つかりません。


もはや彼が結婚出来るのは、


この母親を乗り越えられるだけの強い気持ちで


彼を好んでくれる女性とでしかあり得ないでしょう。


母親のこだわりは無視し、


彼が、ではなく彼を気に入ってくれる女性と


とお見合いを組むことにしました。


こだわるのは容姿だけという女性、


彼女は裕福な家庭の一人っ子で、


仕事も持たず高齢の両親と悠々自適で暮らしていましたが、


お嫁に出してもいいから結婚を


という父親の願いで入会していました。


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マリッジ・コンサルタント 山名 友子